議事録のあるべきカタチ
「おーい◯◯くん、次の会議の議事録とってー」
皆さまも新人のころにはよくあったのではないでしょうか?「うわぁ…きっついなー」という印象をお持ちの方もいらっしゃるでしょうか。小松商工会議所青年部(小松YEG)でも各種会議で議事録を残します。
今回は小松YEGのIT化にあたって私が整備した議事録の運用をご紹介いたします。
全文記録は要らない
「うわぁ…きっついなー」
という方は、全文記録をとっていたのではないでしょうか?実は議事録には2種類存在します。
- 全文記録
- 要点筆記
全文記録は、議会や裁判などで速記者が作成するものです。一字一句完全な発言を記録します。理解できると思いますが、それらは公共性の高い会議であるため公平性や法令への適合が求められます。よって全文記録を残して後から検証できるようにしておく必要があるのです。専門家しか作れませんし、専門家しか検証できません。議会でも2013年ごろに消滅した業務です。
要点筆記は、会議の要点だけをまとめた記録です。通常、会議というのはなにかの課題解決を図るための手段です。よって会議のアウトプットを持って課題に対する次のアクションにつながっていきます。そこに至る経緯は必要ありません。どんな課題があって、組織としてどのような対策を決定したのか、それがわかればよいのです。普通の人が会議のアウトプットとして得たい情報はこれです。
あるべき議事録は?
求められているのは要点筆記です。
要点筆記が出来ないからある意味思考する必要のない全文記録を取らせようとしていたのです。しかし前述の通り、専門技術のない人が作るものではありません。苦行になるでしょう。全文記録が必要ならばICレコーダを買ってきましょう。
新人が要点筆記を出来るのか?
独力では難しいでしょう。
そのために上司や先輩がいる。なぜ新人に議事録を作らせるのか?暇だからではないです。新人に業務を理解してもらうためにやるのです。よって指示した上司や先輩は新人が会議中に必死に議事録をとっていたらかまってあげないと意味がありません。
「いまのわかる?」
「ついていけてる?」
会議を一瞬中断しても理解するポイントを作ってあげることによって議事録を書くことができる。そうしていくうちに業務を理解していくのです。
議事録作成は教導である
私は常々このように考えています。勝手にあっちこっちに話題を飛ばして記録のスピードも考えずに話している上司や先輩は自分勝手ですね。あまり良くありません。
議事録フォーマット
以上を踏まえて、要点筆記に特化した議事録フォーマットを用意しました。
会議中になるべく支援を必要とせずに独力で要点をまとめやすくするためのフォーマットです。また要点筆記で記録されていることを出席者が理解して「決まったのか決まっていないのかよくわからないモヤッとした結論」を作らないようにするためでもあります。
使い方をイメージしやすいように実際の打合せ内容を記入しておきました。ある程度YEGの業務に特化させていますが汎用としても使えると思います。
まとめ
全文記録はやめましょう
知りたいのは会議で「何が決まったか」「何をやらないといけないか」です。新人の議事録は教育の場
会議への参加、議事録の作成を通して業務を理解してもらうのです。出席者も議事録を意識して発言する
本筋と関係ない発言や雑談は控えましょう。
来月から新入社員も入ってきます。皆さんも会議、議事録を通して効果的に教育しましょう。それでは!